みなさん、こんにちは。いつもありがとうございます。
前回まででペイントアタックの話をしてきました。ペイントのアタックには5種類の方法があります。
1)ファーストブレーク
2)ドライブ(オンボールスクリーンからのドライブ含む)
3)ドライブの合わせ、カッティング、飛び込み(パスでボールを受けてシュートをするケース全て)
4)ポストプレイ
5)オフェンスリバウンド後のプットバック
ファーストブレイクを伸ばしたいのはもちろんですが、おそらく1試合全ポゼッションの20%程度の20ポゼッション程度に出来ればかなり多い。実際はもっと少ないと思います。
またオフェンスリバウンド後のプットバックについても戦術である程度カバーできます。昨年トヨタ自動車ではかなりここは出来ていました。これもまたいつかお話ししますね。
ハーフコートオフェンスでペイント内の得点を伸ばすには、2)〜4)のどれかに重きを置く必要がある。3)は日本では強調されてきたところだとは思います。ですが、そのためにドライブのスペースが非常に悪い、という弊害があるのも事実です。日本の選手は「動きすぎる」という話を外国人のコーチは必ずします。動くことが悪いのではないのですが、お互いのスペースを奪い合ったり、得点を取ることではなく、「動くことが目的となってしまっている」という認識です。また4)のポストプレイも、日本人の特性から考えると、どうしてもポストアップのプレイヤーは少ない。レバンガ北海道の青野選手や帰化選手を除けば、真のポストアッププレイヤーというのはかなり限られてきます。これは女子にも同じことが言えると思います。
そこで出てくるのが2)のドライブスキル(オンボールスクリーン含む)となってきます。これにはもちろんオンボールスクリーン後にビッグマンがポップしたりしてからドライブすることも含みます。
海外の選手と比べて日本の選手はペイント内のフィニッシュ能力が極端に低い。
これは国内にそれほど長身選手がいないため、なかなか技術が身につかない、ということもあると思います。そのため、シュートやステップの選択肢が少ないという傾向があります。
それでも代表時代にアンダーカテゴリーでもA代表でも数人、ペイントの選択肢を増やす提案をしたら、かなり短い期間で伸びた選手が数人いたこともあり、「ヒントを与えさえすれば日本人でもできる」と確信をしたのが2012年くらいでしょうか。。。
その後、大阪エヴェッサでヘッドコーチをするチャンスを頂いた時に、自分が思い切って採用したのが、ドリブル・ドライブ・モーションでした。
これまで学んできたモーション・オフェンスやそれまで自分がお世話になったチームでやってきたこととは全く違う上に、日本ではまだ教えているチームが少なかったこともあり、ハードルは高かったですが、どうしてもやってみたかった。日本人含め、徹底的にペイントをアタックする、というスタイルが通じるのか、見てみたかった。このオフェンスで2年間で大きな学びを得ることができました。
詳しい話はまた次回。。。