〜続・バスケの勉強の仕方②〜

みなさん、こんにちは。今日は以前、質問に答えさせていただいた”バスケの勉強の仕方“の回答の続きで、補足しつつ自分の経験も含めてお話させてもらいます。

シーズンを通してチームを追い続ける

以前の投稿、”バスケットの勉強の仕方”で、対象はプロでも大学でもいいので、1つのチームをシーズン通してずっと追いかけて研究してみるといい学びを得られる、という話をしました。これに関してもう少し深掘りして書かせてもらいます。

例えばですが、自分が大学生の時の話。当時見ていたチームは、まず主にデューク大学。ここの試合は当時ESPNというテレビで全試合見ることができました。レギュラーシーズンがだいたい20試合程度、それとトーナメント合わせて約30試合を全て追いかけて見ていました。

その他には、当時白人の選手を中心として98年にNCAのファイナルまで進んだユタ大学。ここは地区も違ったこともあり、見ることができたのはレギュラーシーズンが3試合程度。もしもトーナメントまで行けば年間3~5試合見られるといったところでした。

そして最後にプリンストン大学。当時、自分はニュージャージーに住んでいたので場所的には近かったのですが、この大学はアイビーリーグのチームで放映自体が少なかったので、当時は数多くは見ることができませんでしたが意識して追いかけていました。

この3つのチームを、それぞれジャンルを分けて学ばせてもらっていました。デューク大学からは“チームビルディング”だったり“インテンシー(強度)をどれだけ一生懸命やるか”とかそういったところ。プリンストン大学は能力は非常に高いところがあるので、“オーガナイズとか戦略的”なところ。それに加えて、ユタ大学からは足のスピードや運動能力だけでなくスキルが若干薄くても、“チームでしっかり強固なディフェンスをしてフィジカルにプレーをする”というところ。

デューク大学には能力の高い選手もたくさんいますが、勝っていてもやはりいい流れの時と悪い流れの時がありますよね。当時はウィリアム・エブリーとかトレジャン・ラングドンとか…その後はジェイ・ウィリアムスがいたような時代なんですが、自分が長年デュークを見ていた中では、ジェイ・ウィリアムスとかカルロス・ブザー、エルトン・ブランドとかのインサイドがいる時といない時、つまり中外でのバランスがとれている時にデュークは一番いいバスケットをしているなというのが印象に残っています。なのでチーム内の選手のバランスだったり、その時にどういうセットを使っているか?とか、タイムアウトの後にコーチKはガードに行くのかセンターに行くのか、とか。競ったゲームの最後はどういったことをするのか、とか。。。

特に印象的だったのは、1999年コネチカットとのNCAAファイナルの時。その前年にシカゴブルズが2回目の3ピートをした年で一番最後の残り40秒あたりでフィル・ジャクソンがタイムアウトを取らなかったというのが話題になりました。コーチKもその当時あまりタイムアウトを取らなかったんですが、ウィリアム・エブリーが最後逆転されて、残り1秒でフルコートボールを運んで行って、タフショットで終わってしまったということがありました。コーチKとしては最後は選手に委ねるということだったそうなんですが、僕はそこはタイムアウトがまだ残っていたのならとるべきだったのかな?とか考えていました。いろいろ想像はできますが、コーチKが何故そこでとらなかったのか…一般的には語られていません。ただ年代の流れを見ているとなんとなくですが予想はできたり、後日のインタビューや本を読んでいるとそれについて語られていたり、そこで初めて裏話を知ることもできるし、コーチの考え方とか選手との付き合い方とかも見えてきます。

今の時代はいろんな媒体でいろんなチームの試合を見ることができるので、それももちろんいいことだとは思いますが、上に書いたような点においては、同じチームを続けて追って見てみるというのはとても勉強になると考えています。

まだ詳しくないという方も下のようなサイトを参考にぜひ少しずつ見てみてください!

(東頭コーチ談 スタッフ書)