オールジャパン決勝を観て

天皇杯、オールジャパン。

今年も熱い戦いが繰り広げました。

ご承知の通り、女子はJOMOがトヨタを下し、男子はアイシンが日立を下して、見事優勝を飾りました。

JOMOにしても、アイシンにしても、ディフェンスのプレッシャーが素晴らしかった。JOMOはボールとレシーバーへのプレッシャーで、トヨタの本来のオフェンスをさせなかったですし、アイシンも大切な局面で日立のセットプレイを効果的に抑えていました。

スクリーンをどう守る、とか確かに大切ですが、やはりまずはボールにプレッシャーをかけ、レシーバーを少しでもリングから離れた場所へおしやるような激しいプレッシャー・ディフェンスがなければ、形だけになってしまいます。そんなことを思いだしてくれる素晴らしいディフェンスがところどころに見られた決勝だったと個人的には思いました。

デューク大学のコーチKも、プリンストン・オフェンス(そのうち、そのうちと言っていてすみません。これはちょっと時間をかけてしっかり書きたいのでもう少し時間下さい)を使用するようなチームと対戦する際、一旦は「ひいて守る」ことを考えたと言います。

*注 プリンストン・オフェンスは選手が個人の判断で自分のディフェンスと駆け引きをして、バックカットやバックドア、スリップといったバスケットに向かうプレイを多用するオフェンスで、スカウティングとディフェンスが非常に難しいディフェンスです。

ですが、「自分達のスタイルはあくまでプレッシャー・ディフェンス。ハードなプレッシャーで相手にオフェンスをさせない!」と選手に伝え、その試合では相手へ執拗なほどプレッシャーをかけ、相手の本来のオフェンスを全くさせませんでした。その試合を観ていても、オープンはところどころにできるのですが、ボールマンに執拗にプレッシャーがかかっているため、ボールマンがパスを出せない。スクリーンなどが起こっても、少しずつ角度がおかしくなっている(ディフェンスのプレッシャーによって外に押し出されたりしている)ため、オフェンスが上手く機能しない。

単純なことですが、一番大切なことかな、と。

改めてそう思わされたのでした。。。