バスケットにおけるコンバートについて

※本投稿はTwitter(@SeanTodo)の投稿を抜粋したものです。


2021/7/11
(FIBA U19W杯最終日[15位決定戦] 🇯🇵日本92-95韓国🇰🇷を終えて)

以前だとアンダーカテゴリーがこれだけ注目されることは無く、日本のバスケ熱の向上を目の当たりにしました。批判的な意見もありますが、数年前まで世界大会に全く出れなかったこと、また八村選手達もアメリカ代表相手に100点差くらい(確か130ー30くらい?)で負けていたこと。その試合で八村選手が20数得点して、イタリア代表のコーチが見初め、ゴンザカ大のコーチに八村選手のことを話をし、ゴンザカからリクルートされた、とのこと。
それだけこの大会はチームとしてもそうですが、個々の可能性をスカウトされている、ということ。今回の大会で誰か同じようにスカウトされるのか…

U19はまだまだこれからですし、また世界ではコンバートはU16から、もしくはそもそもアンダー世代は全てポジションレス、という国もあります。なので、この大会の結果だけを見て、コーチ陣や協会を批判できるものではないのは知っておいて欲しい。
SNSなどでの批判的な意見は自分は人気の象徴とも思うので、プロレベルでは良いと思っていますが、一方で選手達のリテラシー(中傷への対応等)教育はプロでももっと必要かと思っています。普通の大学生がいきなりネットで批判されたら、ダメージはもちろん大きいので。。。
そこはファンにもわかって欲しい。でも選手・チーム側もそこは流せるよう力(=知識)はつけていって欲しいと思います。ただU19の選手へはライブストリーミングなどでちょっと差別的発言も多く見えたので大人ならそれなりの対応は必要でしょうし、未成年なら指導は必要かな、と思っています。
結局言いたいのはこれだけU19の試合結果が注目されていて、みんなが意見を言っていることが凄く嬉しい、ということ。ちょっと前までコーチですら見ていなかった(見れなかった)大会をみんなが見ていて、杞憂している。これだけ見ても日本は絶対強くなる。
本当に今、日本が強くなる。 まさにそのターニングポイントなのだと思います。
#日本一丸


2021/7/25
(東京オリンピック2020 男子 予選ラウンド 🇦🇺オーストラリア-ナイジェリア🇳🇬前半戦を終えて)

日本でコンバートが言われているけど、コンバートは手段であって目的じゃない。大きい選手をガードにするのが大事なんじゃない。
フィジカルでリバウンドも取れて、守れる選手たちを多く育てること。
動ける、ぶつかれる、コンマ数秒のアクションに反応・判断ができる。そういう選手を多く育てることが目的。
AUSーNGRの試合について来れる、やりあえる、リバウンドが取れる、1ON1を守れる、ルーズボールを取れる、そんな選手をたくさん育てること。この強度を見てほしい。第4Qだけじゃなく、前半からバチバチにやり合ってる。NBA選手がFIBAの方がフィジカル、というのも頷ける前半だった。
こういうやり合いを見てほしい、感じてほしい、伝えてほしい。そしてみんなでどうやって教えるか、身につけるか、知恵を絞っていきたい。この強度を「標準化する」のが、『世界基準を日常にする』ということ。スキルよりまずこのやり合いについていける身体、サイズ、スピードを持った選手を育てなきゃ

興奮しすぎて、もう書けない! みんなAUSーNGRを見るんだ! 見なさい、見させなさい🔥🔥🔥
🇦🇺🐨🦘
🇳🇬🦁🦒
動物好きなあなたも!さあ!(壊れました。。。。一時停止します)


2021/7/30
(東京オリンピック2020 男子 予選ラウンド 🇯🇵日本81-116スロベニア🇸🇮を終えて)

それは日本全体の問題で、コンバートは世界では16歳から始まる。今回は佐古HCがU19でやってくれたけど、本当はそれはその3年前から行うべき。特に代表のアンダーカテゴリーがそこを担わなくてはならなくて、将来その選手がどこのカテゴリーまでいくかを見極め、そこでプレーするポジションを見極めるその慧眼が必要になる。だからヨーロッパでは代表コーチなどが一番下のカテゴリーを教えることも多い、と聞く。
積極的な情報交換やコーチたちの勉強が必要になる。

昨年、協会の指導者育成委員会の方をギリシャ、イタリアの協会の人と引き合わせてライセンス制度についてのインタビューを行った。JBAの方はそのカリキュラムの差に愕然としていた。ギリシャ、イタリアではコーチになるために学校に通わないといけない。それは教師が教職を取るようなもので、代表クラスの選手も含まれる。日本では長く部活動の顧問は先生たちが担ってきてくれたため、同じような義務を課すことができない。そのためライセンス制度の内容自体、どうしても薄くならざるをえなかった。でも今はBリーグもユースもプロコーチが増えている。

だから既存のライセンス制度の勉強だけでは海外との差は開いていくばかりとなる。プロコーチが勉強をしていかないといけない、と始めたアントニオ・ラングとのセミナーが5年前。昨年はGBNセミナーとして、NBAから2名、イタリア、フィリピンから1名ずつとNBAとユーロを知るデビッド・ブラットさんにセミナーをしてもらった。カテゴリー問わずたくさんの人に来て頂いたが、まだまだまだまだ学ばなければならない。世界はもっともっと進んでいる。でも、日本には学ぼうとするコーチがたくさんいるし、今必死に世界と戦っている代表選手もいる。日本は絶対に強くなる。

この五輪で絶対に進化すると確信を持てるようになったし、本当にAKATSUKI 5という名前はぴったりなのかも知れない。日本はこれからもっと強くなる。


2021/8/8
(東京オリンピック2020 女子 決勝 🇺🇸アメリカ90-75日本🇯🇵を終えて)

とにかくアンダーから世界大会に出続けること。あとは小さい時からサイズアップは必要です。“コンバート“というと、小さい選手を排除する、みたいに取る人がいるのですが、違います。絶対数の多い小さい選手はより厳しい競争にさらされる=そこを生き残った選手のレベルが更に上がる。
数年前、バスケットボールをやっていた大きな選手がミニや中学で脱落してバレーやハンドボールに引き抜かれている、という話を聞きました。バスケはミニとかで勝つためにはフルコートでトラップをしたり、プレッシャーをかけて走りたいから、とのこと(ゾーン禁止で変わった部分はあると思いますが)
そのため、長身選手が練習について来れなかったり、楽しさを見出せず、バレーやハンドがすごく優しく重宝してくれるから、みんなそちらに行ってしまう。。。みたいな。。。
そこは育て方だったりが必要なのかな、と。