みなさん、こんにちは。いつもありがとうございます。
先日書かせてもらったOLD SCHOOL。(昔ながらのやり方)
実は以前にも書いたことがあるかも知れませんが、アメリカにコーチ留学していた時に経験したことが今に繋がっている所があるんです。
98年に白人中心の選手をNCAAのファイナルまで導いた名将リック・マジェラス(現セントルイス大)ヘッドコーチがいたユタ大学や、ご存知コーチK率いるデューク大学に行った時のことでした。アウェイゲームの時などは、『この本をコーチが昔読んで勉強したから、「勉強してみろ」と言っていた』と言って、アシスタントコーチが段ボール何個かに詰まった昔のバスケットの本をどっさり置いていったんです。
一番最初は、「こんな3Pラインも無ければ、古いのなんかペイントとフリースローサークルが鍵穴みたいな形している時代の本を読んで何になるんだろう」と思ったんです。
その頃は、バスケットボールの戦術にも流行があるし、それは数年単位で移り変わっていくもので、チームも何も持たない自分がそんな戦術、戦略を勉強しても仕方ない、って考えている部分がありました。(今もあるけど)
代わりに注目していたのが、「チームの作り方」とか「声の掛け方」、「コーチの仕方」とか、そういう組織論とかいわゆるコーチ学や心理学、リーダー哲学みたいなものを中心に勉強するようにしていたんです。
ところがこの時、数冊のふるーい本を読んでいるうちに、「え、バスケットってこの時代から全然変わってない!っていうか、1950年代にここまで研究してた人がいたの???」って目から鱗が出る体験をしたんです。
つまりこういうことです。
バスケットボールというのは、限られた空間を使って以下に相手よりも得点を多くとるか、ということであり、オフェンスはそのためにスペースを均等にとったり、あえて不均等にとったりして、優位性を作る。一方ディフェンスはそれに対して地域的に人数の負荷を変えて、オフェンスに簡単に攻めさせないようにする。
そういう原則でみれば、ヘルプディフェンスも、トラップも、一言で説明がつくし、どんなオフェンスにしても、スペースをどう取るか、例えば不均等にならべておいて、最終的に均等スペースを保つ形になったり、それが繰り返し起こったりする形をとったり。
ペースを速くする、遅くする、にしても、それによってどうやってそういったスペースや数的有利な状況を作るか、ということも関係してきます。
そこに相手チームや自チームの選手の能力、もしくは身体的優位性が絡んでくる、と。
いくつかのシンプルな原則で成り立っているのがバスケットボールという競技で、それがわかれば、どんなオフェンスやディフェンスの戦略も枝葉でしかない。逆に全てを「同じ仲間」として説明が出来るようになったんです。
新しいいわゆる”流行のオフェンス”を観ても、考え方はそう変わっておらず、「なるほど、こうやって最終的にスペースを使うのだな」と見れる様になりました。
それが整理出来ると、新しいオフェンスとか戦略を観ても、理解しやすくなったし、教える時も整理が出来るようになりました。たぶん、今いろいろな講習会に行っても「昔を思い出す」ってよく言われるのは、そういった「基本」というか「原理・原則」を口酸っぱく繰り返すからだと思うんです。
自分はディフェンスをやるにしてもオフェンスをやるにしても、枝葉の部分、つまり特殊な戦術とかはやらないんです。チームに戻ればチームでやっていることがあるので、逆にチームに帰ってどんな戦術をやっていても、根っことなる部分。活用出来る部分を教えたい。
それが上記の「基本」「原理・原則」なのかな、と。
言葉じゃうまく言えないんですが。。。。
そして大変未熟な僕はその本が(2冊くらいあった)何だったか覚えていない。。。
たぶんどっかにメモっていると思うのですが。。。
わかったら、載せますね。
ちょっと抽象的な話になっちゃいましたが、わかってくれる人はわかってくれるはず。。。
「戦術」は変わっても、「原理・原則」は変わらない、ということ。
結局は原点回帰なのかな、と。。。