みなさん、こんにちは。
今日も今週末の #GBNセミナー 講師であるブラットコーチについて。前回の記事「GBNセミナー 〜デビッド・ブラット氏〜 伏線:2010年 トルコ世界選手権での衝撃」からの続きなので、読んでいない方はぜひそちらから。。
運命的なデビッドさんとの再会
前回に書いたように、僕が最初にブラットコーチを知ったのは2010年の世界選手権でロシア代表をヘッドコーチとして率いている彼を見た時です。
その当時はブラットさんとは直接お話できる機会はありませんでした。
それから時が経って2018年、東京Zに入団して2年目。チームの“世界挑戦”というミッションの一貫でギリシャのオリンピアコスに勉強に行かせてもらえることになりました。なぜかオリンピアコスに行きたかった。明確な目的もコネクションもなく、ただ「オリンピアコスに行かなきゃ」という想いだけがあり、ひたすら知り合いにお願いし続けました。なぜかライバルのパナシナイコスの元GMに「オリンピアコスに行かせろ」と頼むという離れ業をやってのけて、無事にオリンピアコスとのアポが取れた。実はその段階では、当時のそのチームのHCが誰なのかも知らなかった。だからそもそもなぜオリンピアコスに行きたかったのかもわからないんです。(実は2013年にロンドンで行われたユーロリーグファイナル4に行っていて、その時勝ったのがオリンピアコスでした。それすら忘れていましたが。。。ただ東京Zで「強いチームを作るために調査してこい」と言われた時、真っ先に思い浮かんだのが、オリンピアコスだったので、多分この時の印象だったのかな、と今は思っています。)
アポが取れてから調べてみたら、ヘッドコーチがあのデビッド・ブラットコーチだった、ということで、不思議な”縁”を感じたのを今でも覚えています。彼に会えることは非常に楽しみでしたが、ブラットコーチが、現地に行ったとしても話せないのかな、とも思っていました。シーズン中ですし、どこの馬の骨かもわからない自分にヘッドコーチ、しかもブラットコーチクラスが時間を割いてくれるとは到底思えなかった。。。でも、自分が現地にいる間、なんと毎日毎日どんなに小さな隙間時間だったとしても必ず声をかけてくれて、こちらの質問にもシンプルな言葉で誠意を持って必ず答えてくれました。どんな質問に対しても、彼は必ず明確な答えを持っていたし、それを自信を持って伝えてくれました。まるで自分がそれら全てを経験したことがあるかのように話してくれる。「組織論」「リーダーシップ」「選手のスイッチの入れ方」…全ての質問に対して迷うことなく「それはこうだよ。なぜならそうしないとこうなるから。」と話してくれたことで、その時の自分が悩んでいることはデビッドさんも今まで失敗したり経験したことがあるんだろうなとも感じることができました。だからこそ彼の言葉には物凄く説得力があったし、彼の言葉を信じられました。
滞在中、ギリシアリーグの格下チームとの試合がありました。試合は「40点差で勝つべき」とスタッフがいうくらいの力差があるという前評判でしたが、いざ試合が始まってみるとハーフタイムでも一桁差、しかも内容も悪く大接戦。雰囲気の悪いままロッカーに行き、後半は全くの別チームに生まれ変わり、相手を圧倒し、大差で勝ちきりました。試合後、取材前に小部屋で安堵の表情でくつろぐブラットコーチに「ハーフタイムには何をどう伝えましたか?」と訪ねたところ、「ショーン、コーチには銃を使わないといけない局面があるんだ。それが今日だった。私はでも後悔しているよ。今日は3発くらい撃ち放ってしまったからね。1、2発で十分だった。コーチというのものは選手に”銃を持っている”と知らしめなければならない。出なければ、一緒に戦いにいく、というメンタリティーにはならない。でも、毎日銃を乱射していたら、その効力は失われる。一番いいのは”銃を持っている”ことだけ知らせて、銃を使わないことなんだ。今日の自分はあまりにも撃ち過ぎてしまった。結果は出た。でもシーズンの中で銃をいつ使うかは見極めないと大事な時に選手をまとめられなくなるんだよ。」というような話をしてくれたのです。たった一週間程度の滞在でしたが、毎回会うたび、練習前、練習後、試合前、試合後にこのような話を聞かせてくれたり、コーチミーティングや試合後のロッカールームなど、たくさん彼の話に触れ、その一つ一つを鮮明に覚えています。
「私は教えるのが好きなんだよ」と笑って、忙しい中でも付き合ってくれた彼に心から感謝しています。そして、今回、こうして日本の皆さんに彼を紹介できることを誰よりも楽しみにしています。彼の言葉の選び方、想い、自信、落ち着き、全てをみてもらいたい。本当にこの週末が楽しみです。
当日セミナーに参加してくださる皆さんには、こういった彼の凄さを少しでも感じていただければなと思っています。ぜひご来場ください!
(東頭コーチ談 スタッフ書)
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