想像力のある選手④

ビル・ラッセルの本を読んでいて感じたこと。。。

それはタイプは全く違ってもGreat Playerと呼ばれる選手には何かこう独特な”感性”があるのかな、と。

こんな逸話があります。

ある試合で残り10秒、1点ビハインドで相手ボールの場面。ファウルゲームをするにもチームファウルが少なく、ボーナスになるまでに時間がかかる。この場面で、ラッセルは相手のガードに背を向けてベンチに戻ってしまったそうです。

コーチとしてはあり得ない。お金を払って観に来てくれたお客さんにも、このような態度は申し訳が立たないですよね。

でも。。。

ラッセルが背を向けてベンチに向かうのを見るや否や、この選手はレイアップに向かったそうです。それを”待っていた”ラッセルが後ろからそのレイアップをブロックし、ボブ・クージーにボールを繋いでファーストブレイクで得点を取って、ボストンの逆転勝ち。。。これ、本当にあったことらしいんです。

ラッセル曰く、このシチュエーションでは、ボールを持っている選手の性格上、ラッセルが背を向けたら絶対にレイアップに行くと。また、彼のドリブル能力を考えると、ラッセルがスティールをするのは難しく、逆にレイアップに行くなら、絶対にブロックする自信があったと。残り10秒という時間を考えたら、これが「勝つために唯一、かつ最高の方法」だったのだということでしょうか?

こんなことを試合の中で考え、そして実行できるこのプレイヤーは素晴らしいし、きっと観ていても面白かったと思うんです。

そういえばデニス・ロッドマンなども駆け引きに関しては天才的でした。対戦相手の性格などを考えて、プレイしていたようなコメントをよく残していたと思います。ラリー・バード、マイケル・ジョーダンなども、似たような印象があります。もちろんこうした選手は「バスケットの基本、原理・原則」にも素晴らしく長けているのですが、それだけではなく、相手の性格や状況に応じて、面白い”例外”も導き出せる。。。ただ、派手なのではなく、そういう機微に満ちたプレイをするプレイヤーって面白いですよね。

最近でいうとどんな選手なんだろう?

ふと考えました。

この記事を書いた人

東頭 俊典

東頭 俊典

バスケットボールコーチ。 北海道出身。
現在はアースフレンズ東京Zヘッドコーチ