コーチになるために

つい先日、友人のブログでNBAコーチの話が載っていました。

http://ameblo.jp/yes-morris/entry-10462644573.html

選手経験が無くても、NBAでコーチになって頑張っている人達がいます。

昨シーズン、最優秀コーチに選ばれたキャブスのマイク・ブラウン・コーチなどもそのうちの一人。NCAAやNBAのチームには、フィルム・コーディネーターや、アドミニストレイティブ・アシスタント・コーチといった肩書を持った人達がいます。

フィルム・コーディネーターは、とにかくビデオを観て、コーチに必要な情報をひたすら提供する人達。例えば、シャックのここ5試合と、自チームとの対戦の中で、リングに向かって右側のブロックから行われたポストプレイを全て見せてくれ、と言われたら、10分以内には用意が終わっている、という人もいるそうです。「アワーグラス」の話ではありませんが、バスケットボールだけでなく、編集ソフトのプロフェッショナルで無ければいけません。

アドミニストレイティブ・アシスタント・コーチ(チームによって名称は異なります)というのは、一般的に、コート外の準備をする人のことです。遠征の準備や、スカウティングビデオの手配、選手の食事など、様々な準備をする。これも「アシスタント・コーチ」と言われる人が行っているケースが多いです。様々なケースがありますが、将来、コーチを目指す人はまずフィルム・コーディネーターかアドミニストレイティブ・アシスタント・コーチなどを経て、ようやくコートに立って選手に指導が出来るようになる。

仕事の合間を縫って、コートに練習を観に行ったり、練習前後のワークアウトを手伝ったりして、自分のコーチングスキルを磨いたり、人のコーチングを観て、勉強するような仕組みになっています。

選手として実績があると、すぐにオンザコートのコーチになれるケースももちろんあります。選手として実績が無ければ、学生時代はマネージャー、その後、グラジュエート・アシスタント・コーチ(大学院に通いながらアシスタントをする)→フィルム・コーディネーター/アドミニストレイティブ・アシスタント・コーチ→アシスタント・コーチ→ヘッド・アシスタント・コーチ、運が良ければヘッドコーチになったりすることが出来る、という長い道のりを経るケースが多いです。

その間、自分のチームのヘッドコーチが解雇されれば、スタッフも総入れ替えになることもありますし、本当に保証などない厳しい世界なんですね。

もちろん、現在オクラホマ大のケープル・コーチなどのように、20代でミッド・メジャーのヘッドコーチになる例もあるので、一概には言えませんが、とにかく頑張っている人が多いのです。

レベルは問わず早くにチームを持って自分で悩んだ方が良い、ということが言われることもありますが、こうして、いろいろな所でいろいろなことを経験して、40代、50代で自分のチームを持つ、ということも悪いことでは無いですよね。どちらにも長短はありますが、いつも思うのは、JBLなどでアシスタント・コーチとしてオンザコートでいろいろさせてもらっているのは、本来本当にありがたいことだったのだなあ、と。アメリカでは同世代の人達は、みんなマネージャーや、コートにすら立てないで懸命に勉強している訳です。だから、その人達に負けないために、チームのために、コーチ以外の仕事も必要ならしなければならないし、勉強だって一生懸命やらなければならない、そう思うんですね。

10年後に、同じ世代の人が環境の違い、とか関係なしに、自分よりも良いコーチになっているとしたら、きっとそれだけ頑張ったからなんだろうな、とそう思うんです。NBAにいたから、とかNCAAにいたから、とかではなくて、日本でも勉強はたくさん出来るし、たくさん良いコーチもいるので、できることを精一杯やっていくことが大切なのでは、ないかな、と。

友人のブログを読ませてもらって、そんなことを考えたのでした。

この記事を書いた人

東頭 俊典

東頭 俊典

バスケットボールコーチ。 北海道出身。
現在はアースフレンズ東京Zヘッドコーチ