想像力のある選手

ビル・ラッセル。

13年間に11回のNBA優勝を遂げた選手。

両手の指でおさまらない数のNBAチャンピオンリングを持った唯一の選手。

大学も全米制覇。オリンピックでも金メダルを取っている究極の勝者。

ボストン・セルティックスでは最後はプレイング・コーチとして、コーチとしても優勝している人物。。。

その選手も大学時代もオリンピック代表時代も、コーチからはあまり評価は高くなかったそうです。(あくまで本人の記述で、私個人が彼の著書を2冊読んで受けた印象はラッセルはすごく”ディフェンシブ”な人物のようです。注意深く人を観察して、簡単に自分の領域に足を踏み込ませない。コーチが少しでも、人種差別に繋がるようなことを言ったり(彼がプレイしていたのは、1960年代、まだ差別があった時代です)、彼のプレイに批判的だと、結構距離を作ってしまいそうな感じです。周りには、「頑固でコーチしづらい選手」とか「(チームプレイヤーだけれど)我が強い選手」というイメージを持たれていたようです。)

大学時代も、最初の方はラッセル本人曰く、明らかに彼より全ての面で能力の劣る選手がスタートで、彼は「コーチの言うことを聞かない(ブロックに跳びあがる)」という理由でベンチだったそうです。オリンピック代表時代も同様だったそうです。

ラッセルが言うには、「ブロックに跳びあがる」ということだけで自分は否定されていた、と。コーチは「それだと相手のフェイクにかかりやすいから」とかもしくは、「それが世間一般でファンダメンタルだと信じられているから」という理由でラッセルにそのような指示を出していたようですが、当のラッセルは、「フェイクにかからないようにする方法」や「フェイクにかかってしまった場合のリカバリーの仕方」を相当自分で考えこんでいたようです。(着地の角度や身体の使い方まで考えて、自分でドリル化して練習していたそうです。)

ラッセルからすると、ブロックに跳ぶことによるデメリットよりもメリットの方が大きかった。またコーチが言うデメリットも改善できるように対策を講じていた。でも、なかなか思うようには認められなかったようです。

私達が知っているファンダメンタルって本当に正しいのでしょうか?

と、考えさせられてしまったのでした。

今、当然だと思われていたとしても、それが10年後、20年後には「常識はずれ」のことってありますよね。一つ一つ、先入観を持たずに自分の頭でしっかり考えてみる。

特に子供達って、発想が自由ですから話を聞き流したりするだけではなく、自分で考えてみることも大切なのかな、と。当然のことなんですが、忘れがちかなあ、と思いました。

この記事を書いた人

東頭 俊典

東頭 俊典

バスケットボールコーチ。 北海道出身。
現在はアースフレンズ東京Zヘッドコーチ