ラリー・バードとゴール付近のシュート

ゴール下シリーズ、火がついてしまいました(笑)。

アントワン・ジェイミソン編では、ゴール下のレパートリーと、間合いの話を。

ジョン・ストックトン編では、左右の手にこだわり過ぎず、確率を追求する重要性を。

今回のラリー・バード編では、逆に左右の手を使うメリットを話そうと思います。

ラリー・バードが大好きで私があんまりラリー・バード、ラリー・バードと騒ぐもので、バスケを全く知らない私の母親もラリー・バードの顔とプレイと、ハイライトビデオだけは、シーンを暗記するくらい観させられているくらいです。

さて、この選手(知らない人は。。。。グーグルで。。。)のすごさは、「絶対的な駆け引きのうまさ」にあったように思います。

彼の場合、右手でも左手でもパスもシュートも出来ました。リングに向かって左側のブロックからいきなり流れながら、左手で片手のバンクシュートを打って決めたり、左手でボールを持って倒れながら、左手のスクープパスをサイドラインから逆のサイドラインまで投げてみたり、とにかくプレイが読めない。左のシュートなどは相当見た目も悪かった気もしますが、ねじ込んでしまう。ディフェンスは「なんだそれは?」という呆れ顔なんですね。

では右手しか使わないストックトンと全く違うのかというと、私は共通していると思うんです。「確率を追求した結果、そうなった」という点では同じだと思うんですね。

ストックトンが右手でシュートを打てるように細かな身体の使い方の工夫をしていたのは前回ご説明しました。ラリー・バードも同じで、いろいろ考えた結果、右手で読まれている状態でシュートを放つよりも、左手で意表をついてディフェンスが反応出来ない状態でシュートを打った方が確率が高い、と考えたのだと思います。同じ目的で取り組んだ結果、違う方法に辿り着いた、ただそれだけの話だと思うんです。スティーブ・ナッシュもバードと似ていますよね。そういった感じでは、両手を巧みに使います。ただ、ジョン・ストックトンにスティーブ・ナッシュのような両手のプレイを無理やり求めていたら、あのゴール下の駆け引きの上手さは生まれなかったのはないか、と。。。逆に確率を追求せずに方法から入ると、自分で考えたり、駆け引きをする選手が生れないのではないのかな、と。。。

これはある心理学の有名な研究にもあるのですが。。。

これはまた別の機会か、私の講習に来て頂ければ、お話できます。。。

ということで、ラリー・バードのプレイを久しぶりにみたいな、と思った東頭でした。