みなさん、こんにちは。
フィル・ジャクソン・シリーズ、続きます。
「”みんなフィルはタイムアウトを取らない”と言うが、騙されてはいけない。プレイオフなど1プレイが試合の結果だけでなくシリーズの行方も左右する場面では、フィルは他の誰よりも早くタイムアウトをとって、アジャストをするコーチなんだ・・・」
これはダグ・コリンズがあるプレイオフでレイカーズの解説をしていた時のコメントです。
フィル・ジャクソンの強み、それはその「柔軟性」にあると思うんです。
CBAで得点だけにこだわる選手に強く自分の「チームプレイ」の哲学を押し付けた、という話をしました。また、CBAでは「全員プレータイムを平等にする」というコーチングをしていた、という話もしました。
一方で、彼はマイケル・ジョーダンを擁して何度も得点王を取らせているし、先日ご紹介したように、ピッペンとクーコッチが一見同じようにトライアングル・オフェンスを崩した(これはその場にいないとわからないことなので何とも言えませんが。。。)場合でも、ピッペンは認めて、クーコッチには厳しく叱った、という話もご紹介しました。
(この辺は前回までの投稿をご覧ください。Phil Jackson①、Phil Jackson②、Phil Jackson③)
今度は、タイムアウトを取る、取らない、という話です。
すごく矛盾しているようで、全て同じコーチがやっているのです。
そう、状況、状況に応じて、柔軟に最も良い対応策を講じて行く。。。この柔軟性こそが、ジャクソンコーチの成功の秘訣だと思うのです。
同じ人間が地球上に存在しないように、同じチーム(人間の集団)も存在しない。だから全てのチームを違うようにコーチする必要がある。。。
レッド・アワーバック・コーチも同じようなことを著書で言われていました。
大切なのはやり方とか、誰のおかげで勝ったとか、そういうことではなく、チームのパフォーマンスを最大にすることで、別にコーチが偉そうに言うことを選手が全部素直に聞くようなチームを作ることが目的では無い。やり方は選手によっていろいろ変わるはずである、というような話をされているんですね。
やり抜く所は揺らがずに自信を持ってやり抜く。
選手のパフォーマンスを不用意に落とすような、”得点王がいると優勝できない”とか、”みんな同じプレイをしなければならない”といった「とらわれ」は持たない。。。
この「柔軟性」。。。すごく大切な気がします。。。