Attacking the paint ~指導方法②~

みなさん、こんにちは。

前回は個人練習のスキルの組み立て方について簡単にご紹介させて頂きました。

今回はちょっと違うアプローチで考えてみたいと思います。

アメリカと日本の違いを考える際、いつも思うこと、それが、「決定力」や「判断力」です。

サッカーでも「日本人は決定力にかける」とか、「テクニックはあるがサッカーは下手」などと言われていると聞きます。バスケットも、同じようなことを外国人の選手やコーチ、または外国でプレイした経験がある人達が口をそろえて言います。これってどういう意味なのだろう?何故そのようなことになるのだろう?、とずっと考えてきました。

例えば、です。

今、私が関わっている教室や選手にはだいたい、ゴール下のシュートを教えるようにしています。でも、私は教えない。理屈だけを言うようにして、あとは必然的にゴール下のシュートを打たなければならないような、環境だけを用意します。

例えば、「ゴール下でリバウンドをしたり、ドライブをした場合、相手が20cm大きくても、こうやって打てばブロックされないよ。」とフックシュートを見せます。スタンスを広くとること、ディフェンダーとボールの間にしっかりと自分の身体を入れること。「もし相手がブロックに跳んできたら、ピボットでかわそう!」と、アップアンダーやリバースピボットを見せる。選手のレベルや経験によっては何度かダミーをつけてから動きをさせます。

あとは、ゴール下の1ON1や1ON2、1ON3などをずっとやらせるだけ。

もちろん、適宜アドバイスはしますが。。。

それだけで、ゴール下のシュートを方法を一から丁寧にたくさん教えるよりも抜群に効果があるんです。

いつも選手に言うのは、「自分の”間合い”を知りなさい」ということです。これは小学生でもある程度経験のある子になら伝えます。「20cm大きい人とか、10cm大きい人とか、どのくらい差がある人ならどんなシュートを打てば良いか、それは人によって全く違うんだよ。打ち方も人によって得意、不得意がある。自分の投げやすい方を自分で探してごらん。」

こうすると、数回の練習で、フックシュートなどをディフェンスをつけずに練習するよりも格段に効果があがるんです。NBAの選手もフックシュートやゴール下のシュートはそれぞれ独特ですよね?人によって可動域も違えば、プレイスタイルも違う。あるパワーフォワードのプレイスタイルからは、両足ジャンプのフックシュートが良いかも知れないし、別のパワーフォワードのプレイスタイルだと、片足踏切のレイアップのようなフックシュートが良いかも知れない。

もちろん、大切な基本、バランスやボールの持ち方やボールの守り方はアドバイスしますが、自分のやりやすいようにやらせる。。。

これってすごく有効なことなんです。