試合観戦: 1/4 日立vs栃木

オールジャパンの準々決勝、日立vs栃木を観てきました。

栃木は優勝候補の一角でしたが、スタートのレジー・オコーサ選手が欠場。それでも、やはり川村選手を中心に良いチームです。日立はやはりディフェンスが良いチーム。見ごたえのある試合でした。

試合内容の報告、というよりは試合を観て考えたことを共有したいと思います。ですから、同じ試合を観てもきっと違うことを考える人が多いのかも知れません。

日立のディフェンスは本当に素晴らしい!1ON1でしっかり足を使って守っています。それでも川村選手クラスになると難しい態勢でもシュートを決めてくる。非常に見ごたえのある攻防でした。

逆に栃木は組織だって、ペイントエリア内をしっかり守るディフェンス(これはおそらくNBAなどでかなり長い間使われている「ウィークサイド”I”」というディフェンス・システムに類似した物だと思います。「ウィークサイド”I”」についてはまたそのうち)。ボールサイドへのよりが大きく、ドライブやポストに対するヘルプが速い。

ディフェンスだけの観点で、更にこの「日立vs栃木」という試合だけではなく、「チーム・ディフェンス」というもっと大きな観点から観て、「1対1のディフェンス」と「組織のディフェンス」ということを考えてみてました。チャンピオンシップ・チームを作るには、やはり選手の1対1のディフェンス能力に加えて、組織だったディフェンスが必要となると思います。ただ、組織のディフェンスに頼ると、個々の力を伸ばさずに、逆にディフェンスの不得意な選手を”隠す”ことが出来る。私の母校のコーチも含めて、アメリカ人のコーチは、選手の短所を”隠す”、もしくは”消す”ことを考えることが多いのかな、と。簡単に言うと、「この選手がいるから、ゾーンにしよう。」とか、マッチアップを観て、単純にダブルチームを毎回送る、といった形です。

昔だと、昨日の試合を観ていても、川村選手が前半調子が良いのなら、自分も戦術的に手を打とうとしていたかも知れません。ですが、やはりオフバランスのショットは確率も悪く、一人が無理をして攻めるとターンオーバーやミスも多くなり、相手のオフェンスも悪くなります。もちろん、ある程度1ON1で守れる、という前提が無いと相手のエースに何十点も取られて終わってしまいますが。「コーチには忍耐力が必要」ということが良く言われますが、やはり小野ヘッドコーチが日立に来てから4年間、しっかりとマンツーマンで頑張って守ってきたことが現在の日立のディフェンス力に繋がっているのかな、と。(過去4年間リーグ最小失点を守ってきたチームですが、やはり年を追うごとにディフェンス力はアップしてきている気がします。)

バランスはもちろん大切ですが、やはり技術、戦術だけではなく、1ON1の強化が必要かな、と。それがチャンピオンシップ・チームを作る近道かな、と。そう思いました。

すごく当たり前のことなんですけれど、やはり川村選手や折茂選手、もしくは外国人のビッグマンが当たってくると、自分なら思わず安易に戦術で解決しようとしてしまうのかな、と思ったんです。「守りきる」とか「我慢のしあい」を一試合通して出来ないと、その戦術に対応されると、次に打つ手が無くなってしまうか、また別の手段を講じなければならなくなります。

逆に1ON1で守りきる、という姿勢はボディ・ブローのように相手に疲労やストレスを与えるだけでなく、相手のオフェンスのリズムも悪くするのかな、と。(エースに頼って他の選手がボールに触っていなければ、それだけ相手の他のオプションが成功する可能性が低くなるので)

長々と書きましたが、要は忍耐力の話です。「自分がヘッドだったら」と考えると、どうしても目先の簡単な方へ走ってしまうのかな、と。そうすると日立のような本当にディフェンス力のあるチームは作れないだろうな、と思ったんです。もちろん、単純に1on1だけ強調していれば良い、というほどバスケットボールは単純ではないのですが。。。

つぶやきでした。

この記事を書いた人

東頭 俊典

東頭 俊典

バスケットボールコーチ。 北海道出身。
現在はアースフレンズ東京Zヘッドコーチ