アントワン・ジェイミソンとゴール付近のシュート

みなさん、こんにちは。

最近コメントをたくさん頂けるようになりました。

そんなに宣伝している訳ではないのに、こんなマニアックなサイトを毎日読んで頂いて、本当にありがとうございます。また、やっぱりバスケットボール好きな人って多いのだな、とすごく嬉しく思っています。これからもよろしくお願い致します。

さて、アントワン・ジェイミソンというプレイヤーがトレードでクリーブランド・キャバリアーズに行くことになりました。実はこの選手、ノースキャロライナ大学出身で、伝説のディーン・スミス・コーチが教えた最後のシーズンにプレイしていた選手でもあります。大学時代は最も優秀な選手に送られるジョン・ウドゥン・アワードや、ネイスミス・アワードなどを総なめにした素晴らしい選手でした。今は3Pも打てるようになりましたが、大学時代のこの選手の強みは何と言ってもその走力とゴール下のフィニッシュ。

ゴール付近では、”シュート”とか”フック”とか言うものというより、”投げてねじ込んでいる”という表現が良い感じがするシュートなんです。「汚い」とか「乱暴」ということではなく、「型が無い」と言った方がわかりやすいでしょうか?ディフェンスとしては本当に間合いが取りにくいと思います。

また別途詳しく書きますが(この表現、多いですね(笑))、実は個人的にはペイントエリア内のシュートのレパートリーや確率に、日本はまだまだ向上の余地があるのではないかと思っています。何もごりごりのポストプレイや、リバウンドシュートにこだわらなくても、ゴール下のシュートというのはありますし、このエリアではまだまだ発展途上なのかな、と。

具体的に書くと、アントワン・ジェイミソン選手は登録で206cm、おそらくそれより低い身長だと思います。日本で言う、竹内公輔選手や譲次選手くらいか、それより低いのではないでしょうか?確かに体躯もしっかりしていることはありますが、ゴール付近なら後ろに流れながらとか、どんな態勢でもショットを決めてきてしまう選手なんですね。見習えることがあるのではないか、と。

例えば、クリニックなどに言った時、選手に「ゴール下のシュートだよ!落したらいけないよね?」と問いかけると、皆が当たり前のように頷きます。でも、45度の角度でバンクショットをする、という以外のオプションでゴール下で10本打たせると、ほとんどの選手が10本決められないんです。県大会上位に行くような高校レベルでも、です。トップから、とか0度から、とか、フックショット、と言わずとも、片手でディフェンスの頭越しから、とか、トライさせてみると、ノーマークでも50%を切ることも珍しくありません。

選手の中では、「ゴール下のシュート=簡単」となっていて、試合でミスをしても「ミスをした。普段の自分なら入るはず」と思っているのかも知れません。ですが、実際にいくつかパターンを指定して打たせてみると、確率が思ったより高くない。ということはもともと「シュートを入れるスキルが無い」ということだと思うんですね。これも何セットかやらせれば、すぐに身につくスキルなんですけれど。。。

女子の強豪校などがピボットの種類やレイアップなどのバリエーションを豊富にドリル化しているのはきっとそのためなのだと思います。

アントワン・ジェイミソン選手を観ていて、いつも感じることはバリエーション以外に、「間合いを熟知している」ということがあります。どのくらいの身長差と運動能力の選手を相手に、どれくらいの隙間(=間合い)があれば、自分はどのくらいの距離からなら、高確率のシュートが入れられる、と自分で熟知しているんですね。この「間合い」をもっと意識しても良いのかな、と。

以前、「ストリート・バスケット」のシリーズでお伝えしたように、ピックアップゲームなどで、身長差や年齢差がある選手とバスケットをする中で体感して覚えていく方法もありますし、練習でも、最初はダミーを立てて行う、次はゴール下だけの1対1を行う。1対2、1対3、などでも良いですよね。リバウンドを取ったものが、オフェンスでとにかくねじ込む。そんな中からゴール下での体の使い方、ショットのねじ込み方を覚えていくのも大切だなあ、と今回のトレードでまた思い出したので書いてみました。また後日書きますが、アメリカは”21”というゲームがあって、こういうの自然にやっているんですよね。まだまだ伸びシロがたくさんありますね。我々は!頑張りましょう!!!

この記事を書いた人

東頭 俊典

東頭 俊典

バスケットボールコーチ。 北海道出身。
現在はアースフレンズ東京Zヘッドコーチ