みなさん、こんにちは。
さて、今回のテーマは、「自信」について。
誰も覚えていないと思いますが、あのコービー・ブライアントもルーキーシーズンに、プレイオフでユタ・ジャズと戦い、レイカーズのエリミネーション・ゲーム(ユタが3勝してリーチがかかった試合)で活躍をして、いつもはプレイタイムが長くなかったのですが、この試合はたくさん出ていました。延長戦に入って、コービーが3Pを連発。全てがエアボールになり、結局レイカーズのシーズンは終了してしまいました。
この試合を観ていて感じたことは、その状況でショットを打ち続けられる”強さ”と”自信”でした。「この選手はものすごい選手になる」と感じたのはその試合を観てからです。自信とは、「自分を信じる」こと。逆に言うと、どこまでうまくなっても自分を信じることが出来ない選手はいつまでたっても自信が無いのだと思います。
コービーには、高卒でまだまだ若く意地になっていた部分もあるのかも知れません。でも、少なくてもレギュラーシーズンで思ったほど試合に出れていなくても、このようなビッグゲームで、ビッグショットを打つ”自信”があった。一本のエアボールを打っても、二本のエアボールを打っても、まだ次のショットを打てる自信があった。。。
これも才能の一つだと思うんです。
選手としては、こういう自信をコーチからもらいたい、つまり、「もう少し”信頼している”とか、”おまえならこのショットは打って良い”とか言ってくれればもっと良いパフォーマンスが出来る」と考えている人も多いように感じます。これは良くわかりますし、自分もこういうタイプのコーチを目指している時がありました。
ただ、今はちょっとわからなくなってきています。
オシム監督がインタビューか本の中で、「選手に自信を持たせるようなことはこちらからわざわざしない」とおっしゃっていたことがありました。「サッカーのピッチ内ではプレイするのも決断するのもプレイヤーで、リスクを冒す自信を自分で持っていない者は、使えない」という内容のコメントをされていたんです。
案外、選手の中には、「これをするとコーチが嫌うから」と思いこみを持ってしまって、出来ることをしない、リスクを冒さない選手が多いように思います。コーチ側からすると、むしろそこはリスクを冒してほしい。コーチ力や、指示力の話はここはあえて置いておいて、コーチに反対されそうでも、そこにチャンスがあり、そのリスクを冒して、プレイを成功させる自信がある選手が真の名選手なのだと。確かにジョーダンにしても、ラリー・バードにしても、マジック・ジョンソンにしても、「コーチの言うことを聞かない」というのではなく、「コーチの指示には従うが、コーチの指示だけに頼らない」部分、ありましたよね。。。
そんなこと考えると、自分の目指すコーチングってどこにあるのか、考えさせられてしまいます。
ちなみに、ここでリスクを冒せる選手を育てるコーチング、自主性を育てるコーチングには、「独裁的指示と民主的指示の適正なバランス」が必要だと考えています。
これは、講演などで詳しく説明していますので、良かったらそちらの方も来て観て下さい!