Attacking the paint

みなさん、こんにちは。

いつもコメントありがとうございます。公開はしていませんが、コメントは極力ご返信したいと思っています。今後とも何卒よろしくお願い致します。

さて、今回はAttacking the paintと題して、大学時代からJBLコーチ時代にかけて悩んだこと、感じたことをシリーズで書いていきたいと思います。

アメリカの大学で過ごす中で、ぶつかった大きな壁は、「レイアップが決められない」ということでした。ディフェンスは粗いというか、フェイクにもかかる選手が多いので、ペイント内に行くことは出来るのですが、ゴール下のフィニッシュが難しい。抜いたはずの選手も後ろからブロックに来るし、それこそ2mでサージェント・ジャンプでダンクが出来るような選手達がコート上にうじゃうじゃいる訳ですから、容易には行きません。

ディビジョンIでプレイする選手などを多く観察すると、170cm台のガードは、ペイント内は普通のレイアップやプルアップジャンパーなどよりも、フローターやティア・ドロップといった難しいレイアップをうまく使いこなしています。日本では確率が低いことや、そんなに大きな選手がいないことから、必要性の無いショットと勝手に決め込んでいましたが、外国に行くと、そうも言っていられません。

3Pの方がドライブするよりも確率が高い選手って、意外にアメリカにはいたような気がします。シューターの選手が変にドライブするより、多少無理をして3Pを打った方が確率が高い。

今回ご紹介したいのは、このペイント内をアタックするスキルについてです。

JBLにいた時、取っていた数字にペイント内のシュート試投数と成功数があります。ペイント内のシュートには、速攻時のレイアップも含まれるので、

① ファーストブレイク

② ドライブ

③ ポストプレイ

④ オフェンスリバウンドからのプットバック

⑤ プルアップジャンパー

などが考えられます。

私はやはりバスケットボールはインサイドを支配した物が勝つ、と思っています。身長ではなく、どれだけペイント内を効率よくアタック出来るのか?最近日本でもようやく注目を集めてきたプリンストンオフェンスなども結局はビッグマンをトップでプレイさせたりしてペイント内にスペースを作り、スリップやバックカットでペイントをアタックする、というようにデザインされたオフェンスです。ゴールに近いほど、確率が高い。だからゴールから近い所からより効率良く得点に結び付けられるチームがよりコンスタントに結果を残せる。ファウルも稼げる。当たり前のことですが、これが難しいから悩む訳ですよね。

海外から帰ったきた後、率直に感じたのはフックシュートにせよ、フローターにせよ、日本人の多くの選手がショットのバリエーションが少ない、ということです。せっかくドライブをしてもシュートまで行かない。というより、行けない。JBLが最初オンザコート2になった時などから比べると最近は日本人の選手もかなりドライブを果敢に狙うようになりましたし、高校生も賛否両論あるものの、留学生が増えて来たため、ペイント内のシュートもかなり上手くなってきた感があります。ジュニア・オールスターなどを観に行っても、器用にペイント内でシュートを決められる選手が少しずつですが、増えている感があります。良くはなってきていますが、このペイント内のシュートを今週は少し掘り下げて考えていきます。