みなさん、こんにちは。
先日、カフェ・フローでの対談の際、最後にこんな質問が出ました。
「日本代表とかJBLとかでコーチをしていると聞くと、どうしても今の自分と比べて、違う世界の人、という感覚を持ってしまいます。実際にその場所にいる人としてはどのような感覚ですか?」
時間が無いので、「まけ」という話だったので、話を省略してしまいましたが、本当はこんな話をしたかったです。。。
二人の尊敬するコーチが、同じ座右の銘を持っている、というのはこのHPで何度か触れてきました。
John Wooden・・・Be True To Yourself (自分の気持ちに正直に生きなさい)
Mike Krzyzewski・・・Follow Your Heart(自分の心に従いなさい)
これってすごく大切なんだと思うんです。自分が何をしたいかを、他人に決めさせずに自分で決めること。そもそも自分が本当は何をしたいのか、はっきりとわかる、ということも容易なことではありません。自分が何をしたいかわかっていても、それをすることは、経済的だったり、周りの人からの評価だったり、実現可能かどうかなど、いろいろな障壁がともなうことがほとんどでしょう。だから「やりたいことをやる」というのはいつだって容易なことではないし、でもその分だけやりがいのあることなんだと思います。
私は「羅針盤」という言葉を使いましたが、本当の自分の行きたい方向を知ること、またそれに従う勇気を持つことが大切なのかな、と。。。先日はそんな話をざっくりとさせてもらいました。
で、伝えられなかった部分は、先日もご紹介した、故John Woodenコーチのこの言葉です。
Don’t think you are better than anybody else. But always remember you are as good as anybody.
(自分が誰かより偉い、とは思わないこと。でも自分は誰にも劣ることは無い、ということもいつも覚えておくこと)
「日本代表やJBLと聞くと別世界に聞こえる。。。」
というのもわかるのですが、でもだから特別偉い訳でも無ければ、特別優れている訳でも無いかも知れません。もちろん、何かを評価されてそのチャンスをもらった訳でしょうが、だからといって、人間的に絶対優れているとか、偉い訳ではない。尊敬や尊重は必要かもしれないのですが、それはJBLとか、そういう立場の人もどんな人でも尊重するべきだし、同じだと思うんです。
少なくとも、「代表だからバスケを知っている」、とか「良いコーチだ」という風に思いこまないようにしようとはいつも思っています。
またまたJohn Wooden氏の言葉ですが、こんな言葉があります。
There will be criticism, half of it may be true, half of it may be wrong, either way, you will not like it. There will be compliment, half of it may be deserved, half of it may be undeserved, either way, you will like it. Don’t let what other people think of you affect what you do today…
(批判というのは常につきまとうもの。その半分は的を得ていて、もう半分は的外れのものだろう。どちらにせよ、批判を好きになることはないだろう。称賛されることもあるだろう。その半分は正しく、もう半分は的外れかもしれない。どちらにせよ、称賛されることは嬉しいだろう。でも、批判であれ、称賛であれ、他の人がどう思っているか、ということを今日自分がやるパフォーマンスに影響させてはならない。。。)
別に日本代表だから、JBLだから、というのは他の人が考えることであって、そこで一生懸命仕事が出来ているかどうか、自分の最高の力を出せているかどうかは、自分にしかわからないことなんです。それは高校時代も、大学時代も、日本に帰ってきて、三菱を辞めてアルバイトしていた時も、高校教師していた時も何も変わらない。常に全力を出すことが大切なのかな、と。
逆にJBLに入った後、自分が全国でそれこそ身を粉にして頑張っている先生方、自分でマイクロバスを買って、免許を取って、遠征をしているミニバスの指導者の方や、教師をしながら、講習会があれば地方からでも高いお金を払って勉強に来ている先生達などよりも良いコーチだ、努力している、と勝手に思い込んでしまったら、成長も出来ない。そういう今でも全国にはすごく頑張っている先生達がたくさんいるし、全然無名な方でも尊敬するコーチを何人も知っています。常に、You are not better than anybody, but you are as good as anybody.という言葉を胸に、後半は自分にとってはどちらかというと、You CAN be as good as anybody(誰にも劣らない自分になれる)という認識ですが、頑張っていくことが大切なのかな、と。
そんなことが大切かな、と。。。
ソクラテスか誰かの言葉だったでしょうか?
If you think you are thorough learning, you are thorough。。。
(もし自分が学ぶことが何もないと思うなら、あなたの人生は終わりだ。。。)
どこに行っても、劣等感を持たず、優越感を持たず、目の前のことに常に全力を尽くして学んでいこう。。。そんな感じでしょうか。。。
ちょっと偉そうでしたが、自分の座右の銘達でした。。。