みなさん、こんにちは。
いつもご愛読ありがとうございます。
日本に帰って来てから早十数年、本当にたくさんの方とバスケットボールを通じて出会う機会を頂きました。いろいろな所で講習会やクリニックをやらせてもらったり、練習の見学やお手伝いをさせてもらったり、JBLや代表も経験させて頂いて、今度はWJBLのチームで働けることになり。。。
本当にいろいろな方のおかげでここまで成長させてもらって、たくさんの機会を頂いていると思います。
現在アメリカで勉強している人や、高校生とかからの進路相談もなぜか多かったり。。。
残念ながら全てにはお答えは出来ていませんが、自分も歳をとったなあ、なんていうと先輩方からおしかりを受けそうですが(笑)
でもそんなたくさんの出会いの中で一番多い質問が
「どうしてそういう指導スタイルになったのか?」
なんですね。
理屈っぽいと言えば理屈っぽいのですが、熱いと言えば熱い。。。
自分でもよくわかりませんが。。。
自分は選手としては本当にたいしたことはありませんでしたが、幸運にもアメリカの大学でプレイさせてもらう機会を頂けました。
DIVISION IIIでしたが、強豪校でしたし、コーチもDIVISION IIIでたしか最速で100勝を達成したり、しっかりした方でした。
(最近、弱いからOBとしては悲しいですが。。。)
この大学在学中に、たくさんの方のワークアウトや練習をみたりやったり、一緒にピックアップゲームをする機会をもらいました。
有名どころだとNBAの3ポイントコンテストで優勝したことのあるティム・レグラーとか、あとはヨーロッパ、それもスペインなどでプレイする選手や、CBA(当時)やNBAのキャンプに呼ばれるクラスの選手達がどんな個人練習をしたり、トレーニングをしているのか、結構間近でみたり、たまに一緒にやらせてもらったり。
アメリカの大学で学んだ一番のことはたぶん、「温度」や「想いの強さ」なんでしょうが、コーチング的には「徹底的に細分化した反復練習」なのかな、と。
シューティング一つとっても、結構「この時のこういう状態をイメージしてこういう技やステップからシュート」って細かくやってましたし、それこそそういうのは日本の方が細かいって勝手に思い込んでいたのでカルチャーショックでしたが、毎日ただ打つよりもそうやってたくさんのレパートリーを持つことで、より基礎の重要性を理解する助けにもなったし、個人練習が楽しくなりました。
自分の大学では本当にルールやドリルが多くて、練習も分刻み、ドリルがどんどんどんどん流れて行く感じでしたし、競争形式が多く、非常に激しい練習でした。
たぶん皆さんのイメージと違ってアメリカって「自由」というより、本当に契約社会なので、結構ルールを明文化するんですね。
「ダブルチーム相手にビハインドバックをしてはいけない」
「相手フリースロー時にオフェンスリバウンドをとられてはいけない」
「3-2ゾーンの時にここからここまでボールが移動する間にビッグマンはここまで移動する。ウィングは逆にこのライン以上寄り過ぎてはいけない」
「ドリブルからの3PはHCから特別許可を得た人以外禁止」。。。
これを一度でも破るとチーム全員翌日シャトルランをさせられる。
なんかこんなルールが無数にあって、チームに在籍した5年間で何度シャトルランしただろう?、と思ってしまいます(笑)
思い返すと懐かしいです。
アメリカから日本に帰ってきたら、「細かい」とされていた日本の方が遥かに曖昧で、「自由」なことが多く、これまたカルチャーショックを受けたものです。
自分は以前から「女子的」とか「細かい」とか言われますが、たぶん海外的には普通なんだと思います。最近は随分シンプルになってきましたが。。。
今年から女子のチームを見ていますが、身体の使い方や機能など、そういった所では確かにとても「細かい」とは思いますが、またちょっと違った細かさな気がします。
アメリカって、契約社会だから、こうして結構明文化することって大切なんです。
「練習の時はそうやれと言ったが、そのときはそうじゃないだろう!」なんて言おうもんなら、「なら事前に教えないお前がコーチとして無能だ」と言われかねない国ですから(笑)
ちょっと本題からずれてしまいましたが、自分の大学ではそうした中で、結構細かく細分化したドリルをやってたんですよね。
ボックスアウトもボールマンのボックスアウト、ディナイからのボックスアウト、オープンスタンスからのボックスアウト、フリースロー時のボックスアウト、とか。
1対1もそう。ドリブルの回数制限やいろいろな制限をつけながら、条件設定を変えてやっていたような気がします。
だから帰国当初は結構ドリルをたくさんやって、とにかく細かく状況別に教えるようなコーチでしたし、最近も友人や知人からドリルを教えてもらったり、そういうアンテナは立てるようにはしています。面白い練習方法って本当に増えていますから。。。(続く)